ホーム > 事例紹介 > ㈱TAKAHASHI様　銀行交渉

　我社は、トレーディングカードの売買取引を事業としています。

　トレーディングカードに係る取引は、市場が拡大傾向にあり、驚くような金額で取引されるケースも多々。

　トレーディングカード市場の獲得には、価値あるカードを仕入れる必要があります。その為、金融機関からの借入を考えていました。

　しかしながら、市場が拡大傾向にあるとはいえ、当該事業は認知度低く、加えて、当時の我社は企業としての実績がありませんでしたので、金融機関への審査申込を躊躇し、ましてや、融資の可否においては非常にネガティブな感情を抱かざるをえない状況でした。

　そんな中、経営者仲間から、金融機関交渉に実績ある方がいると伺い、中尾隆太氏を紹介頂き、中尾氏が所属する中尾俊彦税理士事務所と顧問契約をさせて頂きました。

　契約締結後は早々に、事業計画書の策定や会計システムの構築、並びに合計残高試算表の作成に尽力頂きました。

　なお、その過程の中で、「金融機関から評価される損益計算書と貸借対照表」なる題目のもと、勉強会を実施頂きました。これまで、損益重視で考えてきた私にとって、貸借対照表に計上される科目の重要性を知り得たことは目から鱗の思いでした。そもそも、自己資本比率等の財務比率に、貸借対照表の数字が反映される場合があること、全くをもって知らなかったわけですから。

　必要書類が揃った時点で、西日本シティ銀行を紹介頂き、融資審査の運びとなりました。

　融資の可否が出るまでについてですが、懸念していたとおり、銀行と保証協会から様々な御指摘があったことをはっきりと覚えています。

　そのような指摘に対し、私にかわって中尾氏が、銀行及び保証協会の担当者様と直接交渉され、その結果、指摘事項についてはすべてクリア。勘違いなされているために生じたであろう指摘についてはすべて是正。これは本当に助かりました。

　具体的に一つ。我が社の売買形態が、金融商品取引法に抵触するのではないかと指摘をうけた際のことです。

　すぐに弁護士の先生をご紹介頂き、中尾氏同行のもと伺い、我が社の売買形態が上記法律に抵触しないことを確認。その場で、銀行及び保証協会の御担当者様に説明下さいました。

　今思えば、指摘に対する対応の早さも、審査過程においてプラスとなったのではないか。そのように感じています。

　何より、事業計画書は数年後の収益予測も記載しなければなりませんが、中尾氏が提示された収益予測の算定根拠には非常に合理性があり、事業計画書に対して自信を持てたことは、融資可否の判断が出るまでの精神安定剤になりましたね。

　少し話が長くなりましたが、融資審査は無事可決。700万円の運転資金を得る結果となりました。

　金融機関とのやりとりは常に緊張しますし、決済可否がでるまでは不安な日々を過ごすことになります。当時の私のように、資金力や実績のない企業の経営者は特にそうではないでしょうか。

　その様な時、中尾氏がそばにいてサポートしてくれたことは感謝でしかなく、今では仕事の垣根を越えて、友人のように思っています。

　最後になりますが、得た資金で多くの価値あるトレーディングカードを仕入れ、そして販売。そこで得たキャピタルゲインをきっかけに企業の資金繰りは安定化。

　今ではトレーディングカード事業に加えて、小規模ではありますが、不動産の運用もおこなっています。

　中小企業は金融機関との繋がりが非常に大切です。その繋がりを頂けたことをおもく受け止め、企業の発展に努めていきたいと思っています。

中尾　隆太

　トレーディングカードを扱うお客様とお仕事をご一緒するのは私にとってはじめての経験でした。最初の打ち合わせによって、仕入資金の調達が最優先事項と認識しましたので、金融機関からの融資を手配し、事業発展の加速化に向けてお手伝いをさせて頂きました。

　1枚のカードに付加価値がつき、ものによっては何十倍・何百倍もの金額で取引が行われる業界に関して深く興味を抱いた次第です。

　しかし、個人の趣味の範囲や投機と捉えられかねないため、金融機関からいかに信用を得るかに重点を置き、高橋様と一緒に3ヶ月かけて土台を作りました。
合計残高試算表の作成や事業計画書の策定と共に、トレーディングカードを扱った取引が事業とみなされるか否かについて、複数の金融機関にリサーチを行いました。加えて、保証協会付きでの融資となることは予測できておりましたので、保証協会からどのような御指摘があるか事前に想定し、回答準備の上、銀行交渉に入りました。

　そのため、法律に関する事柄で保証協会から連絡を受けた際も、すぐに弁護士に連絡・対応し、細やかにフォローさせて頂くことができました。

　現在では、5ヵ年先までの計画を立て、その目標に向かって共に進ませて頂いています。

　会計職業人とは「常にお客様の側にあって安心感を与える存在」であると考えています。

　今後も高橋様に寄り添いつつ、更なる信頼関係の構築が出来るよう努めてまいります。